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「傍示・かいがけの道」 |
ボランティア解説員 平田政信 |
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桜から新緑へと移り変わり、ハイキングには最高の季節がやってきました。そこで今回は、ハイキングがてら住吉神社からかいがけの道を通り傍示までの道のりの石仏を訪ねてみましょう。
今回紹介するのは、かいがけの道−伏拝の辻の阿弥陀如来さん−かいがけ広場の歯痛地蔵さん−山桃の木と仏たち−ごみの木地蔵さん−きとらの辻−傍示の里のコースです。
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「かいがけの道」とは、山の間の谷を切り開いてつくった道のことです。古くから、大和と河内を結ぶ重要な交通路としてにぎわいました。
その昔、奈良の大仏建立時に仏師たちがこの道を行き交ったと伝えられています。
そのためか、約1キロの道筋には、今も地蔵さんや伏拝が、道行く人を見守ってくれています。 |
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昭和57年7月13日に、土の中からでてきた石仏です。地元の人に教えられた古文化同好会が、石屋さんの協力を得て、掘り出しました。今は、伏拝の石柱と一緒に祀られています。
注意して見ないと通り過ぎてしまうかもしれませんので、少し振り返る心を持って訪れてください。 |
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かいがけ広場に、「歯痛地蔵さん」と呼ばれているお地蔵さんがあります。
「地蔵尊祠堂修繕寄付帳」(明治25年)によると、この地蔵さんは歯痛の患者を助け、円満幸福を得ることができると書いてあり、そのことからこの名前がつきました。
かいがけの道は、昔、伊勢神宮や奈良県の大峯山の霊場へ巡礼する人たちが旅した道です。きっと、このお地蔵さんの前で道中の安全をお願いしたり、旅人たちを見送ったり、迎えたりしたことでしょう。 |
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かいがけ広場の歯痛地蔵さんから少し離れた場所に、山桃の大木があります。
その根元には、赤いよだれかけをした仏さんが、山桃に肩を寄せ合い、ひっそりとたたずんでおられます。
この山桃の木を見ると、日本神話のイザナギの黄泉訪問を思い出し、何か神秘的な感じがします。 |
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1.5メートルの大石の、深い舟形光背の中に、高さ35センチの阿弥陀如来坐像が彫られています。蓮華座の彫りはよく、室町時代の作品だと思われます。 |
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「きとら」とは地名で、北浦、北裏、日かげの地という意味です。
八葉蓮華寺の北の道を上り、T字路に突き当たるところに二尊仏がおられます。
向かって右側に阿弥陀如来立像、左側に地蔵菩薩立像がおられます。
この辻を右に行くと傍示の里があります。 |
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最後に、傍示の里にあるお地蔵さんを紹介します。このお地蔵さんの南北が大和と河内の国境です。
このお地蔵さんは、ほんの少し、あるかないかの微笑みが、良い味をかもし出していて、私たちは「スマイル地蔵さん」と呼んでいます。
地蔵さんの後ろには、いつでもお供えができるよう非榊(お供え用の植物)があります。
手前には柿の木があり、夏には涼しい日陰をつくり、秋には色鮮やかな実をならせ、冬には暖かな落ち葉のじゅうたんを作ります。
お地蔵さんと一緒にちょっと一息休憩する人に、自然からの深い恵みを得られる、すてきな場所です。
簡単な紹介ですが、かいがけの道の新緑の中で、素朴な石仏たちとの出会い、触れ合うイメージが湧きましたでしょうか。
そのイメージを実際に体感するため、「第1回石仏さんツアー」を行います。多くのみなさんの参加をお待ちしています。
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今回紹介した石仏たちを訪ね、「ふるさと交野」を歩いてみませんか。
と き 5月23日(水)(雨天中止)
集 合 午前9時30分に、いきいきランド交野 正面玄関
定 員 先着30人
参加費 300円(資料代、保険代)
申し込み・問い合わせ 5月1日(火)から、文化財事業団(TEL893・8111) |
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