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満開の中石仏調査に参加して
  

2002.3.28
 交野市内の桜も、例年より10日ばかり早く咲いた。
市内のどこも、さくら、さくら、さくらで満開の中、第7回目の石仏調査に参加した。
光明院の阿弥陀様

 ここ暫く桜が咲き始めた途端に、肌寒い風が吹いたり雨が降ったりで花冷えの季節を迎えていたが、今日は雲ひとつなく暖かい日差しで石仏調査と桜見物には絶好の日和となった。

 調査隊3人は、いきいきランドに集合。ここから見える、交野高校前の桜が満開で見事である。
 先ずは、中角氏の計らいで倉治の光明院さんの石仏を見せてもらうこととなった。予定の時間に少し余裕があり、それまでに倉治の長福寺に立ち寄り調査。
 本堂前に可憐に咲いた桜を入れてお地藏さんを撮影。この境内は、良寛さんが子供たちと楽しく遊んでいる光景を思い浮かべる所だと、隊長の平田さんは言われる。暖かい春の日差しを受けて、お地藏さんが笑っておられるように見えた。

 光明院さんを訪ねると丁度奥さんがお見えになったところで、石仏を見せて頂いた。境内の鐘楼の西側の奥まった所に歴代の住職さんのお墓と一緒に沢山の石仏が祀られていた。2列目の北面されている阿弥陀様は、室町時代の作と言われ深い舟形光背の慈悲深いお姿は実に素晴らしい。また市内でも珍しい、蓮の花が画かれた「法瓶三茎蓮」が見つかり、思わず歓声を挙げる。

長福寺の暖かい境内と石仏 長福寺の石仏
光明院の石仏 府道久御山線の浜の池地蔵
倉治小学校と交野山を背に
創価学園南の桜源郷 私市の惣墓の満開の桜

 倉治町内、善通寺、警察学校近辺の石仏、神宮寺の塞ノ神など調査し、昼過ぎ石仏の道を登り、「弥勒菩薩」「阿弥陀三尊」と久しぶりに再会した。

 最近、この石仏の道は大阪府の工事で、今まで落ち葉を踏みしめて歩いた情緒のある地道が、コンクリートで塗り固められ舗装された。何とも味気ない登山道に変わってしまった
 第2の石仏、「阿弥陀三尊」などは、周りの木々や竹がすっかり刈り取られて午後は太陽にさらされ、まことにむごいことだ。苔むした風情のある阿弥陀三尊は、今年の夏をどうお過ごしになるのだろう。
 また、第3の石仏、「阿弥陀三尊」の前の登山道は、コンクリートで固められた。昨年のように少雨の真夏を迎えたときには、日照りと暑さで石仏の痛みが早まるのではないか。
 開発の名のもとに、交野の文化財もこの有様だ。なんとも嘆かわしいことだ。度を越した竹薮の繁茂は山の生態系を破壊するもので、伐採して樹木を植林することはいい事なのだろうけれど、山道をコンクリートで固めることは止めてもらいたいものである植林された樹木の一日も早い生長が待たれる。

 午後は、創価学園の南側の桜の名所・桜源郷、私市の松宝寺堤の桜並木などの素晴らしい桜を堪能したあと、私市の惣墓を訪れ「弘仁地蔵」「歯痛地蔵」を確認した。「弘安地蔵」の力強いお姿に感動を覚える。なるほど、大阪府随一(年号のある一番古い石仏)の地蔵尊だと感じ入る。
 満開の桜見物に、石仏調査と内容の濃い一日でした。 
第1の石仏から
第2の石仏に向かう道
新しく作られた登山道
第2の石仏前の道 手前左に地蔵さま、
右手は第2の石仏(阿弥陀三尊)
第2の石仏(阿弥陀三尊) 第2石仏から第3石仏への道
第3石仏(阿弥陀三尊)
とコンクリートの道
ここまでコンクリート道が続き
交野山へのご来迎の道


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