令和元年 6月 定例勉強会 ー寺と仏像セミナーシリーズー 仏像について 高尾 秀司氏(交野古文化同好会) 青年の家・学びの館 午前10時~12時 38名(会員31名)の参加 |
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2019.6.22(土)午前10時、6月定例勉強会に38名が参加されました。 村田事務局長の挨拶の後、高尾秀司氏より「寺と仏像シリーズ 仏像について」について、興味深いお話を2時間たっぷり、詳しく解説いただきました。 なお、今回、高尾先生のご厚意により、当日の勉強会でパワーポイントでお話になった内容について、後刻頂戴し講演概要補足説明という形で掲載させて頂きました。記して感謝申し上げます。大変貴重なお話を有難うございました。 (講演会の概要) レジメに従い 「寺と仏像シリーズ 仏像について」 1.仏像について 2.如来 ① 如来像の特徴 ② 釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、ビルシャナ如来、大日如来 3.菩薩 ①菩薩像の特徴 ②聖観音、十一面観音、千手観音、不空羂索観音、如意輪観音 准てい観音、馬頭観音、弥勒菩薩、勢至菩薩、文殊菩薩 普賢菩薩、日光・月光菩薩、虚空蔵菩薩、地蔵菩薩、 4.明王 ①明王の特徴 ②不動明王、愛染明王、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王 金剛夜叉、明王、孔雀明王 5.天 ①天の特徴 ②摩天、帝釈天、弁財天、仁王、摩利支天、鬼子母神、歓喜天 大黒天、閻魔天、韋駄天 ※ 今回、HPに掲載するにあたり、講師の高尾秀司先生のご厚意により 当日配布された「レジメ」及び「講演メモ」などを参考にさせていただきました。 また、WEBより参照しました。記して感謝申し上げます。 |
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交野古文化同好会勉強会資料 2019年6月22日 高尾 秀司氏 (交野古文化同好会) |
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2019年6月22日(土) 古文化同好会・寺と仏像セミナーシリーズ 仏像について 担当 高尾秀司 |
![]() 紀元前4世紀にインドで成立した仏教は中国・朝鮮を経由し、6世紀中頃、我国に伝えられました。百済王献上の金銅仏を前にした欽明天皇が「このような端正で美しいものを見たのは初めてだ」と語つたように、外来の先進文化である仏教に触れた日本人の最初の驚きは金色に輝く仏像でした。 それから1500年、礼拝の対象としての仏像は日本人の心をとらえ、その時々の人々の願を込めて無数に造られてきました。我々は歴史のある古寺や博物館に安置されている国宝や文化財の名品から、身近な寺の本尊や家庭の仏壇に祀られたものまで、さまざまな場所で仏様の像を目にすることができます。しかし一口に「仏様」といつても多種多様であります。今回それぞれの正しい名前とご利益(りやく)について学んでみたいと思います。 ![]() ![]() すべて古代インドの出家者の姿をしている。着衣は全身を覆う一枚の布を纏うだけ。頸飾り、武器といつた装飾品は身に付けない。髪は螺髪(らはつ)・巻員のようにぐるぐる巻いた幾つもの塊、頭の中央部段、眉間に白毫と云われる白い毛が渦巻いている。基本的には定印{瞑想の形}[衆生をどう救うか]・説法印{説法するときの形}施無畏印(緊張を解く)等である。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (中央・大日如来、東・阿しゅか如来、南・宝生如来、西・阿弥陀如来、北・不空成就如来)・東寺の五重の塔で見ることができます。 ![]() 悟りを目指して修行しているという意味。(修行中でまだ悟つた人になつていないので狭い意味では菩薩像は仏像とは呼べないことになる おだやかな顔、やさしげな眼差し、優美な像には如来の「苦しんでいる人々が救われるまではなんにも身に付けないのとは対照的に着衣を着て装飾品も豪華です。 ![]() 観世音菩薩とも呼ばれ一口でいえば現世利益をもたらしてくれる慈悲の仏です。阿弥陀如来の慈悲の則面を強調したのが聖観音である。人間の悩みを救う慈悲の仏。現代でも多数の巡拝者で賑わう西国33か所、関東の坂東33か所などすべて観音霊場で、この信仰の始まりは平安時代にまでさかのぼる。阿弥陀如来の脇侍・阿弥陀三尊 ![]() 普通正面の顔の上に10面の顔が乗つている。十一の顔を持つ観音そして、あらゆる所に現れ衆生を救済してくれるという。 ![]() 変化観音の一つで千手千眼観音などとよばれる。千の手と眼で衆生をみつめ、人々の苦悩をすべて救いとるという ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 普通右手に剣を持ち左手に羂索という縄を持ち、頭上に蓮華を載せ,弁髪という髪を左肩にたらし左眼を半眼、右目は見開き、下歯で右の上唇を噛み口の両端に牙を出して、憤怒の顔をもって火焔を背に上半身裸で立っている。 この姿ですべての障害や悩みを打ち砕き、人々を救い取るという事で家内安全、交通安全、商売繁盛の仏として祀られ、多くの参詣者がある。 ![]() ほかに,降三世明王、軍茶利明王,大威徳明王、金剛夜叉明王、孔雀明王などがおられる。 ![]() ![]() ![]() 冥界を支配し死者の賞罰をつかさどる |
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仏像とは 紀元前4世紀にインドで成立した仏教は中国・朝鮮を経由し、6世紀中頃我が国につたえられる。百済聖明王献上の金銅仏を前にした欽明天皇が「このような端正で美しいものを見たのは初めてだ」と語ったように、外来の先進文化である仏教に触れた日本人の最初の驚きは金色に輝く仏像でした。それから千五百年、礼拝の対象としての仏像は日本人の心をとらえ、その時々の人々の願を込めて無数に造られました。我々は歴史のある古寺や博物館に安置されている国宝や文化財の名品から身近な寺の本尊や家庭の仏壇に祀られたものまで様々な場所でさまざまな仏様を目にすることが出来ます。しかし一口に仏と云っても多種多様であり、今回それぞれの正しい名前と、ご利益について学んでみたいと思います。 |
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佛の種類「如来」「菩薩」「明王」「天」
如来とは
さとりの世界からやって来た人・真理の世界からやって来た人・悟った人・仏さん 如来像の特徴 すべて古代インドの出家者の姿をしている。着衣は全身を覆う一枚の布を覆うだけ。頸飾り、武器といった装飾品は身に付けない。 「光背」仏像の背後から輝く光明が後光・光背である。 「肉けい」頭頂の肉が盛り上がっている。(智恵) 「螺髪」・巻貝のようなぐるぐる巻いた幾つもの塊。 「白豪」と云われる 眉間に白い毛が渦巻いている。 「印」 基本的には「法界定印」(瞑想)(衆生をどう救うか思案している)・「説法印」(説法するときの形)・施無畏印(緊張を解く)・与願印(あなたの望むことを叶える)等である。 |
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阿弥陀如来 念仏を称える人々を極楽浄土へ導く仏さん。悟りの内容は釈迦自身がこの世から去っても、 現在にも伝わるべきものだということから、そのはたらきを実感させてくれる救いの仏が考えられる。その働きを実感させてくれる仏が阿弥陀如来である。 その働きの内容は「知恵と慈悲である」、智恵とは思考や判断など頭の働き。 慈悲とは「いつくしみ、あわれむこと」であるという。 この二つの徳性をサンスクリット語で「アミタ」という。このアミタから阿弥陀如来となずけられたという。 |
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大日如来 宇宙の根源とされる密教(代表的なもの・真言宗)の中心仏を生成する。この大日如来はすべての生物を生成する働きがあり、われわれはこの仏に帰るとされている。ビルシャナ如来とは同心異名の密教の仏である。我々には理解が無理 写真は私市の廃千手寺に祀られていたもの(智拳印を結ぶ) | |
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菩薩像の特徴 悟りを目指して修行をしているという意味 修行中でまだ悟った人になってないので狭い意味では菩薩像は仏像と呼べないことになる。おだやかな顔、やさしげな眼差し、優美な像には「苦しんでいる人々が救われるまでは、なんにも身に付けない」のとは対照的に着衣をつけて装飾品も豪華である。如来のはたらきをより鮮明にするための個別化が行われ、如来の化身として多くの菩薩をつくりだした。たとえば救いのはたらきそのものである阿弥陀如来の慈悲の側面を強調したのが観音菩薩であり、智慧の側面を強調したのが勢至菩薩である。(阿弥陀三尊) |
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聖観音 観世音菩薩とも呼ばれ一口でいえば現世利益をもたらしてくれる慈悲の仏です。阿弥陀如来の慈悲の側面を強調したのが聖観音である。 人間の悩みを救う慈悲の仏。現代でも多数の参拝者で賑わう西国33ケ所、関東の坂東33ケ所などすべて観音霊場でこの信仰は平安時代までさかのぼる。 交野の寺でも、獅子窟寺、慈光寺、須弥寺などにも33観音を祀ってあり、簡単にお参りが出来るようになっております。 |
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地蔵菩薩 わが国ではお地蔵さんは観音様とともに最も親しまれている菩薩である。 釈迦如来が無くなって56億7千万後に弥勒菩薩がこの世に現れるまで、この世で衆生を助けてくれるのが地蔵菩薩である。お地蔵さん、通常こう呼ばれていて、我々の身近な仏さんである。お地蔵さんは大変忙しい方であるので地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人間、天の世界を手分けして我々を救ってくれるという。 墓地の入口にある六地蔵がこれを象徴している。 |
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明王 如来がわれわれを救おうと願いが実現できるように、その前にたちはだかる、あらゆる障害を取り除くための使者として懇願されて現れた仏である。 如来が、皮肉れ者がその教えを聞き入れない時には、心を鬼にして従わせる。 そうした時に登場するのが明王である |
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不動明王 目くじらを立てて睨みつけている、みるからに恐ろしい形相をしている「お不動様」として多くの人々に拝まれているが、一種異様な存在である。これは人々を救いとめるためには、いつもやさしくするだけが能ではなく、時には厳しく叱り、たしなめることも必要であり、そうした愛のムチ的役割をはたしているからである。普通右手に剣を持ち左手に羂索という縄を持ち頭上に蓮華を載せ,弁髪という髪を左肩にたらし、左眼を半眼、右目は見開き下歯で右の上唇を噛み口の両端に牙を出して憤怒の顔をもって火焔を背に上半身裸でたっている。この姿ですべての障害や悩みを打ち砕き人々をすくい取るという事で家内安全、交通安全、商売繁盛の仏として祀られ、多くの参詣者がある。 |
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天 天上界に於いて仏法を外敵から守護する護法神たち。天とは、天上界に住み仏法を守護する神々をいう。元来はインドにおいて人々が信仰していたバラモン教やヒンドウー教の神々が、仏法に帰依して護法神となったもので、現世利益的な福徳神の性格もあわせもっている。 梵天・帝釈天・仁王・摩利支天・鬼子母神・歓喜天・大黒天・閻魔天・韋駄天・四天王・弁財天などがあげられる。 |
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