定例勉強会  青年の家 学びの館
2/27 午前10時  (19名の参加)

 
交野の里山と祈りの文化

 講師 平 研氏


講師 : 平 研氏
 「交野の里山と祈りの文化」をテーマに、金剛・生駒山系--交野山の成り立ちから里山がどのように形作られ、そこに住み着いた里人たちの生活と、自然崇拝、山岳仏教などが人々の生活にどのように関わり、祈りの文化として根付いて行ったかを、交野山周辺・龍王山周辺・獅子窟寺周辺・哮ヶ峰周辺の広範囲に亘って平氏独自の手法により、沢山の現地写真と詳しいデーターなどを交えて得意のパワーポイントを駆使して、体系的にお話しいただいた。
交野の里山と祈りの文化
1. 交野の里山の成り立ち
  金剛・生駒山系 - 約8000万年前に地中深くで固まったマグマが、地盤変動により徐々に
  押し上げられて出来た。
  山容 - 長年月の間の海没、浸食、風化、崩壊 - 峻嶮な山
2. 里山と里人
  里山 - 里人の生活の基盤
        自然崇拝の原始信仰 - 岩座(いわくら)(民族信仰の祈り
        山岳仏教 - 密教寺院(宗教の祈り
3. 交野山周辺
  山頂の大岩(岩座) - 神の存在 - (原始信仰の祈り
  岩倉開元寺 - 開元寺が鎌倉時代に山岳仏教の寺院となり交野山に上る。
            - その背景 - (巨石群の存在
  源氏の滝 - 巨石群と共に密教の行場(宗教の祈り
  石仏の道 - 阿弥陀如来が主体の石仏群 - 死者を弔う祈りの道
4. 竜王山周辺
  山頂 - 竜王社 - 竜王石(古代は岩座)、雨乞い岩(雨乞いの祈り) 
        平安以降  -  民俗信仰
  かいがけ地蔵 - 死者への祈り
  伏し拝み(霊場が見える場所) 石清水、愛宕、柳谷、能勢、野崎)病平癒、災難除け
        武運、家業、開運など - 民俗信仰の祈り
5. 獅子窟寺周辺
  獅子窟寺の建立と空海 - 年代のずれ
  境内の巨石、巨岩群 - 岩と神 (神の形-不動、不変のもの)
  王の墓 - 亀山上皇の供養碑
  金剛の滝(月の輪の滝) - 行場(不動尊石像)
  山岳仏教寺院の成立条件 - 峻嶮な山、巨石、巨岩群と滝(修行)
6. 哮ヶ峰周辺
  磐船神社 - 天の楠船(岩の神体)と不動尊(神仏習合
  滝の行場 - 修験道と密教
  星田妙見宮 - 巨石の神体、星の伝説(八丁三所-伝説が生んだ祈りの文化)、
            星祭り、滝の行場、稲荷、竜王、親子杉 - (神道、密教、道教、
            陰陽道、自然崇拝など)
  鮎返しの滝 - びんずるさんと雨乞い(民俗信仰


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